校長挨拶
 

校長   岡  摂


 本校は、太宰府町から太宰府市になり、人口が急増していた昭和60年4月、太宰府市3番目の中学校として、学業院中学校から分離・開校しました。記念誌等を紐解くと、「佐野の丘に期待の館を建て…」、「校庭の周りは林や田畑で囲まれ…」、「第1回の入学式はまだ体育館がなく多目的室でした」とあります。以来、校訓「自律」(自律する心)・「協調」(協調する情)・「実践」(実践する精)の下、韓国百済中学校との姉妹校交流、国際理解教育(文化理解科)、樟蔭のつどい等々の特色ある教育活動を積み重ね、平成30年3月までに、6,377名の卒業生を送り出しています。
 さて、21世紀は、「知識基盤社会(knowledge-based society)」の時代であると言われます。「新しい知識・情報・技術が政治・経済・文化をはじめ社会のあらゆる領域での活動の基盤として飛躍的に重要性を増す社会」と定義されています。また、「今後、10年から20年程度で、約47%の仕事が自動化される可能性がある」(オックスフォード大学・オズボーン准教授)等、人工知能やセンサー等の発達で社会構造が劇的に変わることが予想されています。現代社会とはものすごい速さで変化しています。
 こういう時代に生きる子どもたちに必要な「21世紀型能力」(国立教育施策研究所)として、「道具や身体を使う力」(基礎力)・「深く考える力」(思考力)・「未来を創る力」(実践力)が示されています。
 このような背景から学校では、「主体的・対話的で深い学び」(文部科学省)を目指して、「学びの共同体」(佐藤 学)理論を導入した授業づくり研究、キャリア教育推進からの「高校体験活動」等の充実、生徒間の好ましい人間関係づくりを促進する「リレーション活動」の導入を行います。また、本校の特色である国際理解教育も、文化理解科の学習や外国語圏との交流事業を核として、教科・領域等と関連させた横断的な学習として研究を深めます。生涯学習や生涯スポーツの視点から生涯にわたって学び続けることで、豊かに生きる生徒をはぐくんでいきたいと考えています。
 平成27年度から本格実施となった本校コミュニティ・スクールを、「学校」と「家庭・地域」が「車の両輪」となってリードし、共育目標「子どもたちの健全育成」・「地域の活性化」が推進されていくよう、ご支援・ご協力をよろしくお願いします。


                             
平成30年4月
                                太宰府市立太宰府西中学校
                                校 長  岡  摂